ぐるりのいずみ

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星と半月の海

川端裕人さんの連作短編集『海と半月の海』を読みました。
ジンベエザメ、ペンギン、パンダなど動物をテーマした短編6作が収録されています。

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丁寧な取材を元にした物語には、説得力があり知的欲求を満たしてくれます。
「みっともないけど本物のペンギン」で語られるオオウミガラスの絶滅の経緯は、
人間の傲慢と愚かさをつくづく知らされます。
知識や情報をちりばめて、問題提起をしながらも、それに前面に押し出して主張するわけではなく、
あくまで描かれているのは、動物に魅せられた人々の想い。

それぞれの短編の主人公は、動物園の飼育係だったり、獣医だったり、古代生物の研究者だったり
色々ですが、「生き物がどうしようもなく好きだ!」という気持ちがにじみ出ています。

川端さんは、ノンフィクションも書かれていますが、小説では、知識とロマンのバランスが
とれていて、ちゃんとエンターティメントしているところが好きです。

ちなみに、ノンフィクションでは、『動物園にできること』が秀逸です。
私は、これを読んで動物園の見方が変わりました。
動物好きの人には、ぜひ読んでほしい一冊です。
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by simo_kuri | 2010-06-04 00:54 | 読む