少し前になりますが、9月25日にNODA・MAP番外公演『表にでろいっ!』を
見てきました。
ここ数年、NODA・MAPのお芝居からは足が遠のいていたのですが、
「中村勘三郎と野田秀樹が夫婦役で共演!」と聞いたら、「見に行かなきゃ!」という気になり、
ずいぶん前から楽しみにしていました。
東京芸術劇場の吹き抜けのホールをエスカレーターで地下に降りようとすると、
やたらとでかいポスターが目に入る。
さらに、小ホールの入口脇には、観光地でよくみる記念撮影用のパネル。
「うーん、ここで写真とる人いるんだろうか?」と思っていたら、
一緒に行った母が、写真を撮ってという。
「あ、なるほど、いるのか。」
母が楽しそうだったので、何となく私もうれしくなりました。
さて、中身の方はというと・・
野田さんも勘三郎さんも、やりすぎ、遊びすぎっていうくらい、泥臭く、動きまくって、
しゃべりまくって、はしゃぎまくって、小さなホールな密な空間で、何とも贅沢な芝居でした。
この二人ががっつり組んだ芝居をこんな風に見ることができるなんて。
父親、母親、娘の3人が、お互いに留守番を押し付けあって、お互いを家から出すまいとした結果、
お互いに鎖でつながって、外に出られなくなるというシチュエーションは、滑稽だけれど、
「信じる」ことの危うさがじんわりと感じられる。
でも決して重くならないのがいいところだ。
さすが野田さん。
それにしても、野田さんと勘三郎さんのようなスゴイ役者二人に混じって、芝居をする娘役さんは、
ものすごく大変だろうと思う。
娘役は今回、黒木華さんと太田緑ロランスさんのダブルキャストで、私が見た回は、
黒木さんが出演していました。
終始テンションの高い芝居をする二人に負けることなく、ちゃんと三人芝居になっていたのは
素晴らしい。
まだ、20歳の学生だとか。
この先が楽しみな役者さんです。
久しぶりに見た、野田さんの芝居、やっぱり面白いなぁと再認識しました。
次回の本公演は、妻夫木聡と蒼井優だというし、また見に行こうかな。