ぐるりのいずみ

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木版画と飴細工展 対極~第一局~

5月19日~24日、中目黒のさくらギャラリーで、飴細工師の吉原さんと木版手摺師の竹中さんの
二人の展示会が開催されていました。
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吉原さんは、おなじみ『飴細工吉原』の店主さん。
竹中さんは、木版摺りの老舗『竹中木版』の五代目摺師。

飴細工ファンとしては行かずにはおれない、と先週の土曜日に遊びに行ってきました。
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さくらギャラリーは目黒川の川べりにあります。
桜並木が続いていて、花見の頃はさぞや見応えがあることでしょう。
もちろん、青葉の頃もよいですが。

今回の展示会は、竹中さんの木版画(二次元)と吉原さんの飴細工(三次元)を組み合わせた作品が
展示されています。
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竹中さんは摺師さんですが、自分でも作画していらっしゃいます。
京都の方なので、題材も京都のものが多いです。
見ているとまた京都に行きたくなります。
これは、「疏水べり」。
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吉原さんの作品は、いつもの飴細工と有平糖と両方で作られています。
これは有平糖。
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普段の飴細工ではあまり見られない技が見られるのが面白い。

これは「二条城松玉」。
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版画から抜け出してきたような松玉。
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これは棒付きの飴細工ですが、色が渋い!
いつもはどうしてもパステル調のかわいらしい色合いが多いので、こんな深い色味は初めて。
この色、今度作ってもらいたいなぁ。

色といえば、この竹の色もいいんです。
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有平糖は棒付きの飴細工と比べて、ツヤツヤとしているんですね。
竹の葉のつるっと感が好き。

こんな抽象的な版画を飴細工にすると
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これ!
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版画に使われているのと同じ8色を使って作ったペロペロキャンディー。
これ、ほしーい。
いったいどれくらいかけたらなめ終わるんだろう?

「西陣沈丁花」。
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京都の木版画は、江戸のそれとはちがって、白を表現するのに、抜くのではなく、
白をのせるのだそうです。
こんな風に絵具を盛る技もあるのですね。
そしても、飴細工にもひと技。
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グラデーションが美しい。
これは、和菓子の練りきりのように、濃いピンクの飴を白い飴でおまんじゅうのように包んで
作るのだそうです。

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二次元を三次元にする面白さは、きっとこんな所。
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京都な雰囲気の作品が多いなか、インパクトがあったのは、
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パイナップル!
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パナップルのずっしり感が伝わってきます。
この青緑色も好きだなぁ。

ほかにもすてきな作品はあったのですが、伝えきれません。
飴細工師の吉原さんと摺師の竹中さん。
作るモノは違うけれど、『職人』でもあって『アーティスト』でもあるという点で似ているのかも
しれません。
タイトルが『第一局』てことは、これからも続くということですね。
『アーティスト』としてステップアップしていくこれからのお二人がとても楽しみです。
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by simo_kuri | 2010-05-31 00:44 | 見る

ラビリンス

最近、急に思いだして、どうしても見たくなった映画『ラビリンス』。
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DVDを買ってしまいました。
1986年に製作されたファンタジー映画です。

小さい頃におじいちゃんの家に遊びに行くと、必ずと言っていいほどビデオを借りてきては
繰り返しみていた作品です。
まだ我が家にビデオがなくて、新しいもの好きのおじいちゃんの家で、ビデオを見るのが
楽しみだったのです。
なぜ『ラビリンス』だったのかはさっぱり覚えていません。
でも、作品自体の面白さと懐かしさとおじいちゃんの家の楽しい記憶が入り混じって、
私にとっては特別な映画です。

若かりし頃のジェニファー・コネリーが主役のサラを、サラが迷い込む「ゴブリンの国」の
魔王ジャレスをデビット・ボウイが演じています。
そして、製作総指揮は、ジョージ・ルーカス。

今回改めて見直してみて、想い出とかを抜きにしても、結構よくできた映画だったのだなぁと
再認識しました。
何しろ1986年の作品なので、いまの技術からするとCGなんてお粗末だし、出てくる
ゴブリンやモンスター達はほとんどマペットで、「ゴブリンの国」もいかにもセット、ですが。
でも、その時代できる限りの技術で、ディティールにもこだわって作られているのがわかります。
さすが、ジョージ・ルーカス。

そして、なんといっても、サラ役のジェニファー・コネリーの美しさ!
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物語の中盤の夢の世界で、サラとジャレスが舞踏会でダンスをするシーンがあるのですが、
幻想的でちょっと切なく美しく、思わずうっとりしてしまいます。
ジェニファー・コネリーは、この時14歳。
ティーンエイジャーが持つみずみずしいオーラを放って輝やくばかり。

もちろん、デビット・ボウイも妖しい魅力をみせていて、この人は本当に多才な人なのだと
わかります。
デビット・ボウイは、自分の楽曲を多く提供していて、作中でもよく歌っていました。
これはデビット・ボウイのミュージカルなのか?と思うほど。
でも、音楽がストーリーにはまっていて、ジャレスをより魅力的に見せることに成功しています。

この映画を、今の技術でリメイクしたら面白いだろうなぁ、と思いつつ、やはりこの映画は、
ジェニファー・コネリーの初々しさとデビット・ボウイの妖しさがなくては成り立たない、と
思いなおしたりしています。
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by simo_kuri | 2010-05-27 02:20 | 見る

国際子ども図書館

上野公園の奥、東京国立博物館と黒田記念館の間の道と進むと『国際子ども図書館』があります。
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2000年に設立された、国立の児童書専門図書館です。

前々からずっと行きたいと思っていて、何度か足を運んでいたのですが、
行ってみると休館だったりして、振られ続けていました。
ま、単にに休館日をチェックしてなかっただけなんですが。
先週やっと館内に入ることができました。

建物は1906年に創建された帝国図書館の建物を再生したもの。
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この建物が、実に雰囲気があって素敵なんです。
もともと東京都選定歴史的建造物に指定されている、明治期洋風建築。
その上に、『国際子ども図書館』として利用されるにあたって、安藤忠雄の設計で改修が
行われました。
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旧観を残しつつも、免震構造の施工、ガラス張りのエントランスやラウンジの増築によって、
機能性、デザイン性、安全性のいずれも高い建物になっています。
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これは、館内にあった建物の模型。

内観も見応えのあるディティールがたくさん。
特に好きになったのは、階段部分。
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手すりの意匠に心躍ります。
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こういう階段を見ると、どうしても上から下を覗きたくなる。
あんまり見てるとちょっと怖くなったり。
上を見上げれば、シャンデリアと天井の彫刻に心奪われます。
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そして、意外な美しさを見せるのが、階段の下側。
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木肌の深い茶色となめらかな曲線。
館内を見ているだけでも、十分に楽しめます。

ですが、この日の本命は別にちゃんとあるのです。
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3階にある本のミュージアムで開催されている『日本発☆子どもの本、海を渡る』です。
タイトルの通り、海外で翻訳された日本の子どもの本の展示をメインにして、
日本の児童書の国際的な広がりについて紹介した展示です。

年代や国、ジャンル別に、日本語の原初と海外出版された翻訳版を並べて展示してあります。
複数の国で翻訳されている本を見ると、国によって表紙の絵が変えてあったり、
主人公の名前がその国になじみの名前になっていたりして、興味深い。
「ぐり」と「ぐら」が「Tip」と「Tap」になっていたり。
「龍の子太郎」の絵が妙に中国チックになっていたり。

なじみのある本がたくさんあって、この本たちが、日本から出て、海外の子どもたちにも
読まれているのかと思うと、うれしくなって顔がほころびます。

面白かったのは、外国の民話をもとに作った日本の絵本が、別の国で翻訳されていること。
たとえば、モンゴル民話の「スーホの白い馬」はイギリスとパキスタンで翻訳されていますし、
ロシア民話の「大きなかぶ」はスリランカで翻訳されています。
すぐれた絵本は、どのように国境を越えても受け入れられるということでしょうか。

日本の絵本の豊かさを思い、それが世界に広がっていくことに誇らしさを感じました。

1階に降りると「子どものへや」があります。
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ここは、国内外の子どものの本が並び、自由に利用できる図書室。
それほど大きい部屋ではありませんが、絵本好きにはたまらない場所。
大人も子どもも、みな夢中で本を読んでいます。

何度も読んですっかりになじみになった本、小さい頃に読んだ懐かしい本、
手に入れたいと思っていた本、まだ見ず知らずの本。
目移りして、何を手にとってよいやら。
下手に手を出すと止まらなくなりそうだったので、安野光雄さんの「森のえほん」を読んで、
外に出ました。
ここは、じっくり時間をかけてくるべき場所ですね。
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ちなみに、「図書館」ではありますが、一般への貸出は行っていません。
図書館や学校への貸出のみ行っているとか。
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by simo_kuri | 2010-05-26 02:37 | 見る

わくわく感謝祭 @よみせ通り商店街

先週末の22日、23日は、よみせ通り商店街で、『わくわく感謝祭』が開催されていました。
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通りはいつにも増して、人が多い・・・
ま、ゴールデンウィークよりはマシか。

『わくわく感謝祭』は、春と秋の年2回、よみせ通り商店街で開催されるお祭りです。
フリーマーケットやスタンプラリー、屋台や富くじといったイベントが盛り沢山の2日間。

「職人組参上!」と称して、『飴細工 吉原』さんも出張されていました。
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ちょうど、店主の吉原さんは目黒で展示会中だったので、『吉原』さんのもう一人の
飴細工師、加藤さんが出張中。
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私がお店に行く時は、いつも吉原さんに作ってもらっていたので、加藤さんが作っているのを
ちゃんと見るのは初めて。
せっかくなので、作ってもらいました。
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水色のゾウです。
ぷりっとしたおしりが愛らしいのです。
細工の手順は同じでも、作り手によって醸し出す雰囲気は違うのですね。
加藤さんの作る飴細工は、ふんわりとあたたかい。

「職人組」には、『刃研ぎ堂』さんも参加していました。
『刃研ぎ堂』さんは、昔ながらの砥石で刃物の研ぎをしてらっしゃいます。
気になっていた我が家の包丁をいい機会なので研いでいただきました。
買ったばかりの頃のようにトマトもすっと切れるようになった包丁がうれしい♪

『がようし』さんのケーキが食べたくて、お店に入ると壁に設置されている、ピタゴラ装置に
何やら新しい住人が。
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折り紙の動物たち。
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聞いてみると、お店にいらしたお客さんが、その場でクラフト紙でさっと折って下さったとか。
こんな動物を作って、お店にプレゼントするなんて、カッコイイ~。
ちゃーんと、お店に雰囲気に合っていますよね。

『一箱古本市』も参加していました。
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今回は、江國香織の『絵本を抱えて 部屋のすみへ』と『つるぎ堂』さんのコースターを
お持ち帰り。

イベントがあると人が多くなって難儀ですが、『わくわく感謝祭』は、商店街の方々の手作り感
溢れるゆったりとした空気が好きです。
秋の感謝祭も楽しみです。
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by simo_kuri | 2010-05-25 02:15 | 遊ぶ

織物教室 @ le poilu

一週間前になりますが、根津の織物工房『le poilu』さんで、体験教室をしてきました。

『le poilu』さんでは、週一回のスクールの他に、1回2H~の体験教室も随時開催しています。
ショールを作ってもらってから、自分でもやってみたくなって、申し込みをしました。

体験教室で製作できるのは、コースター、花瓶敷き、マフラーの3種類。
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今回私が挑戦したのは、花瓶敷き。
ミヤさんが織り図?を書いてくれました。

体験教室では、糸を準備して、織り機にセットする所から始まります。

糸のセットの手順は、
 1.縦糸づくり。
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こういう枠に糸を渡して、必要な本数分、縦糸をつくります。

 2.縦糸をおさに通す
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    おさの目に一本ずつ糸を通します。
    縦長の隙間と中央の穴とに交互に通していくんです。
    このおさを上下に動かすことで、縦糸と横糸が交互に表と裏に出るように
    なるんです。

 3.縦糸を織り機の前後の結びつける。
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    これは、もう終わって糸を切ってしまった後の写真ですが・・
    前後にある棒に結びます。

 4.縦糸を巻いて、ぴんと張る。

うーん、言葉だけだと難しい。
ちゃんと各工程を写真に撮っておけばよかったんですが、「間違えちゃいかーん」と集中していて
カメラのコトなど忘れていました。
初めての作業で慣れないし、間違えたらやり直しかも・・と思うと、なかなか進まず、
糸を張るまでに、1時間位。
あ、ちなみに、花瓶敷きの縦糸は、60本あります。

糸をセットしたら、後は、横糸を通して、トントンとひたすら織って行きます。
ここまでくると、「あ、織物してるんだわ~」という感慨が湧いてきます。

ミヤさんが織っている所を見ると、何気なく、スッ、スッと進んでいくのですが、
見るのとやるのとでは、大違い。

目と目に隙間ができてしまったり、横糸の張りが強かったり弱かったり・・・
なかなかきれいにいきません。
でも、少しずつ、少しずつ、長くなっていくのが嬉しい。
途中、ちょっと横糸がきつくなって、横幅が狭くなってしまいましたが、なんとか完成。

出来上がったマットはこちら。
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端がヨレヨレしてます^^;
でも、がんばって出来たものだから、愛しい。

織物はもちろんですが、半日ずっと『le poilu』さんにいたので、ミヤさんやダンナさんと
お話したり、キュウ太店長と遊んだり、お客さんとミヤさんの会話を聞いたりしているのが、
面白くて、楽しくて、すぐ時間が過ぎてしまいました。
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『le poilu』さんは、織物という素材の面白さも魅力ですが、ミヤさんとキュウ太の人柄の良さが
お客さんを惹きつける力になっているように思います。
ミヤさんとお話していると、織物とお店への愛情と誠実さが伝わってきます。

ちょうど織っている時に、注文したショールの受け取りに来たお客さんがいらっしゃいました。
(黒のシルクのショールで、すごくすてきなやつ。でも、もう糸がないとか。)
出来上がったショールを見て、とっても喜んでいらして「もったいなくて、巻いて帰れないわ」と、
包んでもらったショールを大事にお持ち帰りになっていました。
そのお客さんが帰った後で、ミヤさんが、
「自分の作ったもので、こんなに人に喜んでもらえるなんて、こんな幸せなことってないね」と
本当にうれしそうに話していました。

作り手とお客さんのとても幸福な関係が見えて、胸があったかくなりました。
今までにも何度も、注文の品を渡すことはあっただろうに、こんなに素直に喜んでいるミヤさんが
とてもすてきに思えました。

そうそう、『le poilu』さんは、織物工房ですが、雑貨やさんでもあります。
以前に、キュウ太エコブロックを買って帰りましたが、今回、目にとまったのは、しろくま。
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裏はスタンプになっているんです。
くまのリアルな感じがとてもイイ。
このスタンプ、他にもヤマアラシのものがあります。
ヤマアラシも、味があってかわいいのです。
今度、ヤマアラシもお家に連れて帰ろうかなぁ。
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by simo_kuri | 2010-05-18 02:33 | 学ぶ

東福寺 方丈 -京都 春のたび 3日目⑥-

『東福寺』の最後に訪れたのは、方丈。
方丈自体は、明治14年に火災で焼失した後、明治23年に再建さえたもの。
その方丈の東西南北ぐるりと四方を囲むお庭は、『八相の庭』と呼ばれ、
昭和期に重森三玲によって作庭されたものです。

四方に庭園を持つ方丈は珍しく、モダンアートのような斬新なデザインが広く知られています。

さて、そのお庭。
入口すぐの廊下、右手には、東庭。
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円柱の石で北斗七星を表現するこのお庭は『北斗の庭』と呼ばれます。
「北斗」と聞くとどうしても「ケンシロウ」が出てきて、何やらニヤリとしてしまう。
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後方の生垣は、天の川を表しているそうです。
ううむ、このお庭、写真の収めにくい。
広角レンズが欲しいよう。
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ちなみに、この円柱石は、東司の柱石の余材だそうです。
広さはありませんが、砂紋が描く円と直線が宇宙のリズムを奏でるような広がりを感じるお庭です。

廊下の左手には、南庭。
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古代中国の蓬莱神仙思想に基づいて、仙人が住むといわれる「蓬莱」「方丈」「瀛洲」「壷梁」の
四仙島を表す巨石が、庭の東側に配されています。
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そして、白砂の波紋で「八海」が表現されています。
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庭の西側の築山は、「五山」の見立てです。
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丸みを帯びた苔の築山。
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砂紋のダイナミズムと相まって惹きつけられます。

方丈の縁側を奥に回ると、そこは西庭。
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ここは「井田市松」と呼ばれています。
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方形に組んだくず石で「井田」を、さつきの刈り込みと砂地で「市松」を表しています。
緑と白の市松は、チェスの盤面の様で、ヨーロピアンな趣きもあります。
刈り込みのぱっきりとした線と苔のなめらかな線が組み合わさって、和とも洋ともいえない
不思議な空間を作っています。
庭壁の屋根と後方にある通天橋の屋根とが、続いているように見えるのも面白い。
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西庭と北庭の間には、「洗玉澗」と望む舞台が設けられています。
その名も『通天台』。
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これは、『通天橋』から見た外観。
紅葉に囲まれています。
『通天台』から見るとこんな。
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ここからは、とにかく紅葉が近い。
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新緑に埋まる。
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そして、私が最も楽しみにしていたお庭、北庭。
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ウマスギゴケと恩賜門の敷石で描く市松模様。
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「京都のお庭」というガイドブックでこの市松模様を目にして、一目惚れをしてから、
ずっと心待ちにしていたのです。
憧れの君に出会った気分。
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このお庭は、イサム・ノグチをして「モンドリアン風の新しい角度の庭」と言わしめたとか。
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右側にいくにつれて、ランダムに配置される敷石が絶妙です。
苔のこんもり感もはずせないポイント。
モダンで温かみのある空間。
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四方を巡って、最後に、南庭を裏側から眺めました。
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こんな角度から見るのも面白い。

もっともっと見ていたかったのですが、東京へ帰る新幹線の時間が迫っていたので、
後ろ髪ひかれつつ、方丈を後にしました。

この後は、錦市場と京都伊勢丹でお土産を調達し、新幹線に乗り込みました。

長いことかかってしまいましたが、京都 春のたびの話はおしまいです。
とても充実した3日間で、京都を思い切り楽しむことができました。
宿を提供し、一緒に遊んでくれたAちゃんには感謝です。
それにしても、京都は本当に、何度でも何度でも訪れたくなる尽きぬ魅力がある町です。
行きたいところ、味わいたいもの、したいことが山ほどあって、困ってしまう。
帰ってきてすぐに、次回したい事リストを作りました。
早く実現させたいものです。
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by simo_kuri | 2010-05-15 00:00 | 見る

東福寺 通天橋&開山堂 -京都 春のたび 3日目⑤-

さて、東福寺の『通天橋』。
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方丈と開山堂と結んで架かる橋です。
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ここからの紅葉もやっぱり凄い。
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橋から紅葉を見ていると、自分まで翠に染まってしまいそう。
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いつまでいても見飽きることがありません。
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沸き立つような緑に埋まって、先に通った『臥雲橋』がのぞいていました。

『通天橋』を進んでいくと
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その先には『開山堂』。
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『東福寺』開山の聖一国師がお祀りしている庵です。
ここのお庭も、なかなか面白い。
右手は築山風のお庭。
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左手は市松模様の砂紋が描かれた平庭式。
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縦線と横線だけのシンプルな模様なのに、見る角度によって、色々に表情が変わる。
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ぐるりと回って左側からお庭を眺めると、なんとも絵になる。
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右側のお庭には、つつじが多く植えられていたので、花の頃にはさらに見応えがあるのでしょう。

まったく、一つのお寺の中に、こんなにいくつも見るべき景色があるなんて。
つくづくと、京都のお寺の奥深さに感じ入ってしまいます。
Aちゃんと境内を歩きながら、
「いったいどれくらい京都にいれば、全てのお寺を見尽くせるのか?!」
と考えました。
ま、結論は、
「見当もつかない!」
でしたが。
一つのお寺、一つのお庭だけでも、季節ごとに趣きを変えて行くし、特別公開や限定公開も
多いので、とてもじゃないけど、「見尽くした!」なんて言えないだろうと。

でも、京都に住んで、日々お庭巡りできたら、素敵だろうなぁ。
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by simo_kuri | 2010-05-13 00:44 | 見る

東福寺 臥雲橋&芬陀院 -京都 春のたび 3日目④-

『霊雲院』を後にして、次に向かうは『芬陀院』。
その道筋の途中に、『臥雲橋』があります。
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『東福寺』の境内を流れる『洗玉澗』という渓谷には、『臥雲橋』『通天橋』『偃月橋』という
3本の橋がかかっていて、合わせて『東福寺三名橋』と呼ばれています。
『臥雲橋』はその一番下流の橋。

屋根のある橋の上に一歩足を踏み入れると
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そこはもう、一面の青葉!!
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上流にかすかに見えるとは『通天橋』。
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紅葉の雲に埋まっているみたい。
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上から下まで紅葉の青葉。
紅葉の名所とは聞いていたけど、これほどとは。
しばらく橋の上から動けなくなりました。
これは秋になったらすごいんだろうなぁ。
景色も人も。
でも、私は真っ赤に染まった紅葉より、この眩しいほどの新緑の方が好きだなぁ。

ゆるゆると動きだして、『芬陀院』さんへ。
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札にある通り、こちらは雪舟の作庭といわれています。
一時荒廃してしまった庭を、重森三玲が復元したそうです。
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門をくぐると、すぐに見事な苔が!
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近づいてみると、まるで森のよう。
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さて、お庭です。
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『雪舟庭園』別名を『鶴亀の庭』と言います。
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左側が鶴島、右側が亀島。
この亀島は、雪舟の手により石組されたため、夜になると動いたという逸話が残されています。
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とてもシンプルな白砂と奥の鶴亀の対比が面白いお庭です。
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お庭の奥には、『図南亭』という茶室があります。
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この茶室の窓から見る東庭が有名。
外からみるとこんな感じ。
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そして、お庭にもやっぱり見事な苔が。
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もふもふとして、埋まってしまいそうなところがたまりません。
ここでもお庭に見とれること、しばし。
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次に向かうは、本命『通天橋』と『東福寺方丈』です。
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by simo_kuri | 2010-05-11 00:19

東福寺 霊雲院 -京都 春のたび 3日目③-

『東寺』を後にして、次に目指すは、モダンデザインのお庭、『東福寺』。
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臨済宗東福寺派の大本山です。
京都を歩いていると、「大本山ってどんだけあんねん!」と突っ込みたくなります。
宗派が色々あるから仕方ないんだろうけどね。

東福寺も妙心寺と同様に、多くの塔頭寺院で『東福寺』を成しています。
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塔頭寺院は25か寺。

公開されている塔頭はいつくかあるのですが、初めに訪れたのは、『霊雲院』さん。
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明徳1年(1930)に開かれた塔頭です。

お庭の真ん中に据えられているのは、『遺愛石』。
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第7世住職に縁のあった、肥後藩細川家から贈られた須弥台と石船です。
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このお庭は、『九山八海の庭』(霊の庭)と呼ばれています。
江戸時代に作庭されましたが、その後荒廃し、昭和期に重森三玲によって修復されたもの。
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須弥山を取り巻く八つの海を表す白砂。
躍動感のある波紋が美しい。


そして、右の奥には『臥雲の庭』があります。
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むくむくと湧き上がる雲と、滔々と流れる水。
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赤と白の対比が面白い。
赤い砂は『鞍馬砂』というそうです。
夕日を受けて雲が赤く染まるのを見るよう。
こんなお庭を考えて作ってしまうなんて、すごいセンスだ。
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渦巻きがこんなにも力をもっているなんて、知りませんでした。
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by simo_kuri | 2010-05-09 01:26 | 見る

東寺 観智院 -京都 春のたび 3日目②-

だいぶ日が経ってしまったので、今さらではありますが・・・やっぱり書き残しておきたい。
京都のたび3日目、東寺から。

東寺の北大門を出て、通りの右側に『観智院』があります。
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『観智院』というのは、真言宗の勧学院。大学みたいなもの。

東寺の『観智院』は、春と秋のみ特別公開をしています。
今回、東寺に来たのは、この『観智院』に来たかったから。

入ってすぐに、力強くも、どこかユーモラスな阿吽の鬼瓦にお出迎えされました。
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客殿の正面には、『五大の庭』と呼ばれる枯山水。
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空海が唐から日本への帰国の途中で海難に合った時に、海神に護られて帰還したという話を
表したものとか。
中央が遣唐船で、周囲には守護の竜神、神亀、鯱(シャチ)。
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このシャチの造形が好きです。
枯山水は、抽象的で難解なイメージですが、こんなにわかりやすくてドラマッチックなお庭も
珍しい。

こちらは、『四方正面の庭』。
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どこから見ても正面、ということで、ぐるっと見て回ってみました。
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客殿の奥、仏殿には、五大虚空蔵菩薩像がいらっしゃいます。
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写真撮影禁止だったので、これはパンフレットを写したもの。
それぞれ、迦楼羅、孔雀、馬、象、獅子に鎮座ましましていらっしゃる。
なんか、楽しい。
隣には、愛染明王さんもいらしゃいました。

そして、さらに奥へ行くと
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一番奥にあるのが、茶室『楓泉観』。
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この茶室から見るお庭に、どうしても会いたかったのです。
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以前にこのお庭を訪れた時、不思議に私の琴線に触れて、お庭を眺めるうちに
涙が出てきて止まりませんでした。
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以来、このお庭は私の大切な場所です。
これからも、また、何度でも訪れたいお庭です。
ゆっくりと何時間でもいたい場所ですが、まだ行きたいお寺さんがあるので、
心残りはあれど、出発。

それにしても、何度みても、五重塔は素敵だなぁ。
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ちなみに、東寺の北面の堀にも、やっぱり亀さんが団体さんでいらっしゃいます。
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亀って群れるの好きなんだろうかね。
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by simo_kuri | 2010-05-08 01:44 | 見る