岩手のたび、2日目は平泉を巡りました。
平泉と言えば、何と言って『
中尊寺』。
言わずと知れた奥州藤原氏の縁の寺院。
全体が金箔で覆われた「金色堂」は、歴史の授業で誰もが聞いたことがあるはず。
平泉にも修学旅行で訪れたことがあって、『中尊寺』にも来たけれど、
何だか妙に坂を登ったことばかりが記憶にあって、肝心の堂宇の記憶はかなりぼんやり。
でも、来てみたらその記憶に間違いがなかったことが判明。
お山一つがまるごと中尊寺の伽藍になっていて、本堂のほかに17か所もの子院があります。
山門から、金色堂までは坂を登って15分位のところ。
まぁ、京都なんかではそんなに珍しくもないけれど、東北の一都市にこれだけ大きな寺院が
あるというのは、やはりすごいこと。
全盛期には、寺塔は40を超えたというから、往時の奥州藤原氏の経済的・文化的な豊かさを
象徴しているといえるのでしょう。
この日は天気もよく、参道脇の紅葉も鮮やか。
盛岡市内では、盛りを過ぎていましたが、平泉ではちょうど見頃を迎えたところ。
長い参道も苦になりません。
絵馬の形が面白いなー、と近くに寄って見たら、リラックマの絵馬でした。
「悪魔退散」の横にリラックマって。。なぜ??
これは本堂。
御本尊は、阿弥陀如来です。
浄土思想に基づいて建立されているからね。
「五月雨の 降り残してや 光堂」
金色堂は、覆堂の中にあるので外からは見えませんが、さっと差した冬の陽が、印象的でした。
覆堂の中のガラスケースに囲まれた金色堂は、思っていたよりもこじんまりしていました。
でも、金箔と螺鈿と透かし彫りと蒔絵で飾り立てられたお堂は、絢爛たるもの。
圧倒されます。
ただ、美しいと思う反面、このキンキラキンなのが「極楽浄土」だというのは、
「ずいぶんと即物的だなぁ」とも思ってしまう。
私にとっては「極楽浄土」って、もっとやわらかな光と緑と花に溢れたイメージなのです。
まぁ、この金色堂、「この世のものとは思われない」ことは確かですね。
そして、やっぱりこんなものを作ってしまった藤原氏というは、すごいなぁ。