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ぐるりのいずみ

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日本の原風景 と 印象派

先週末は、アートデイズ。

土曜日は、何だかとっても日本画が見たくなって、『山種美術館』へ。

ゴールデンウィークのスペインで、ヨーロッパとイスラム文化の強迫的なまでの装飾に触れて、
いささか食傷気味だったので、「余白の美」を感じたかったのかもしれない。

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ちょうど『美しき日本の原風景-川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷-』の開催初日でした。
玉堂も魁夷も好きな画家さんなので、嬉しい。

特に玉堂の、新緑や春雨を描いた作品は、ざわざわという葉ずれの音や
さぁっと降り出した雨の匂いが感じられるようで素敵です。
「日本の原風景」というタイトルの通り、日本人の五感に染みついているものを
呼び覚ますような作品ばかりでした。
潤うなぁ。

見終わってから、喫茶スペースで一休み。

日本の原風景 と 印象派_a0155452_21352294.jpg日本の原風景 と 印象派_a0155452_21352891.jpg


展示作品をイメージした和菓子がメニューに出ていて、その美しさにやられて、
一休みせずにはいられなかった、というか。
どれにするか迷って、お抹茶と「水のほとり」のセットにしました。
こし餡の上に青もみじを散らした錦玉寒。
和菓子は、世界に誇れる芸術だなぁ、としみじみ思う。
あ、でも、お味の方は、私には甘みが強かったです。ほんのり甘い位の方が好き。

日曜は、4月に京都から神奈川に帰って来た友人Aちゃんと、国立新美術館へ。

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こちらは、『ワシントン・ナショナル・ギャラリー展』。

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副題は、「印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション」
西洋画はあまり好んで見に行かないのですが、印象派は別。
モネとかマネとか大好きです。

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印象派以前のみっちり重みのある絵に比べて、明るく抜け感のある所が好きなのです。

でも、「奇跡」って、言い過ぎじゃないだろうかね。

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今回は、チケットやポスターにもなっている、マネの「鉄道」、
モネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」、ルノワールの「踊り子」、ゴッホの「自画像」など、
よく知られている作品も多く、見応えがあります。

さらに、展示として面白いと思ったのは、「紙の上の印象派」というセクション。
素描や版画などが数多く出展されています。
セザンヌの自画像スケッチやゼラニウムを描いた習作、ルノワールの「田舎のダンス」の下絵など
普段見ることのない作品が並び、興味深い。

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それから、スーラやラトゥール、バジール、カサットといった、私が今まであまり
気にしていなかった画家達の作品の良さに気付けたのも、嬉しいことでした。
特にスーラは、もっと色んな作品を見てみたい。

国立新美術館は、建物自体も面白い。

日本の原風景 と 印象派_a0155452_2216388.jpg日本の原風景 と 印象派_a0155452_22161520.jpg


そちこちに置いてある、椅子もお洒落なものばかり。

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素敵だ、と思いつつもハイソサエティな雰囲気に、ちょっと気後れしたりする。

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谷中に戻って、商店街を歩いているとほっとする。
谷中は私の原風景なのかもしれない。
by simo_kuri | 2011-06-13 22:24 | 見る